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日別アーカイブ: 2026年1月19日

内装工事雑学講座~床仕上げ(フローリング・タイル・長尺・カーペット)—“歩く体験”を設計する 👣🧭~

皆さんこんにちは!
株式会社グラフィアス、更新担当の中西です。

 

床は、視覚より先に足裏が感じる仕上げです。滑り、硬さ、反発、温冷、吸音、清掃性、メンテコスト——これらの“歩行体験”が空間の評価を大きく左右します。本回は、代表的な床材(フローリング/タイル/長尺シート/カーペット)を下地・接着・納まり・運用まで含めて徹底解説。🧰

 

1)共通の現場原則(床材に関わらず)
• 含水率:下地モルタルの過乾燥・過湿は接着不良の元。簡易含水計とビニール養生による結露試験で判断。
• 不陸補修:3mライナーで±3mm以内を目安。セルフレベリング材(SL)は乾燥時間を守る。
• 段差管理:出入口・各室間の見切りは最大段差を明記(バリアフリーは2mm以内など、用途基準に準拠)。
• エキスパンション:広面積は伸縮目地を計画。温湿度・床暖の有無でピッチを調整。

 

2)フローリング(無垢/挽板/突板)🌲
• 選定:無垢は調湿・経年美、反りリスク。挽板は寸法安定、突板はコスト・意匠バランス。
• 施工:捨て張り合板t=12以上→フロア釘+接着。床暖房は低含水の挽板を推奨。
• 仕上げ:ウレタン塗装=清掃性、オイル=質感。ワックス運用をマニュアル化。
• 納まり:壁際にクリアランス(8〜10mm)。巾木で隠す。水掛かり箇所は框・役物で止水。
• メンテ:凹みはスチーム+アイロンで回復可。サンド&リコートを前提に寿命設計。

 

3)磁器タイル/石材 🧱
• 選定:摩耗度・吸水率・防滑(D滑り、用途基準)。外部はノンスリップ面、厨房は油分対応を選ぶ。
• 下地:合板増し張り or セメント下地。たわみを抑えるため、LGS壁際は二重スタッドが無難。
• 割付:中心割りが基本。端詰めは幅50mm以上を目安。伸縮目地ピッチは8〜10m。
• 接着:弾性接着/セメント系。バックバターで空隙ゼロ。
• 納まり:段鼻・役物・金物見切り(T・L)。見切りライン=設計の記号。

 

4)長尺シート(ノンワックス推奨)🧻
• 用途:医療・教育・バックヤード・厨房。耐薬品・耐水・清掃性が武器。
• 下地:パテで平滑度を徹底。端部は溶接棒でシーム処理。立上げ巾木で水密を担保。
• 注意:太陽熱・床暖で寸法変化。貼付後のローラー圧着と養生時間厳守。

 

5)カーペット(タイル/ロール)🧵
• 選定:タイルはメンテ性、ロールは意匠性。歩行量差が大きい動線には耐久タイプ。
• 吸音:空気層+カーペット厚で残響を抑制。オフィス会議室で効果大。
• 施工:グリッパー工法(ロール)/PSA・接着(タイル)。目地通りを基準線で統一。

 

6)床暖房・防滑・衛生 🧯
• 床暖:表面温度上昇と熱伝導率に注意。フローリングは床暖対応品、タイルは断熱層と併用。
• 防滑:酔客導線・濡れ床はRマークやD値で選定。清掃方法で滑りが変化する点も考慮。
• 衛生:厨房や医療は立上げ+シールで洗い流しを想定。排水勾配もセットで。

 

7)ケーススタディ(路面ベーカリー 35㎡)🥐
• 客動線:焼き台前はタイル、その他はLVT。粉末清掃と油分に配慮。
• バックヤード:長尺シート立上げ+巾木溶接。
• 見切り:カウンター前に真鍮T見切りで“写真に写るライン”を演出。

 

8)チェックリスト ✅
☐ 不陸±3mm以内、含水・乾燥確認
☐ 伸縮目地・見切りライン位置を図示
☐ 床暖対応・防滑値・清掃手順の明記
☐ 出入口段差と役物納まりを事前確定
まとめ:床は“毎日触れるインターフェース”。下地・割付・見切りを極め、清掃運用まで設計すると、長く強い空間になります。🧹✨

 

床仕上げ・実務大全 👣📐
A. 下地含水・平滑度の検証プロトコル – 含水テスト:ポリシート(300×300mm)を密着貼り16–24hで結露有無を確認(簡易)。含水計と両建材の許容値でダブルチェック。 – 平滑度:3mライナーで±3mm以内(タイルは±2mm以内)。ハイスポットは削正、ロースポットはパテ/SLで補修。SLは層厚3–30mm、乾燥1mm/日を目安に工程化。 – 段差:バリアフリーは2mm以内(運用基準)、出入口は見切り金物で昇降を緩和。

 

B. 接着剤・下地処理の選択 – アクリル系(LVT/カーペットタイル):再剥離性◎、初期接着◯。 – ウレタン/エポキシ(タイル/石):重歩行・厨房◎、下地のプライマー必須。 – 圧着ローラー:LVT/長尺は30–50kgで全域圧着、端部・シームは追加圧着。オープンタイム厳守。

 

C. 大判タイルの“段差(リッページ)”対策 – 十字レベルスペーサーや吸盤で面を合わせる。1mあたり1mm以内、隣接差≤2mmを目標。バックバターで空隙ゼロ。 – 伸縮目地:8–10mピッチ/開口周り/L字折れ点に設置。

 

D. 防滑・衛生・床暖の実務 – 防滑:濡れ床は動摩擦係数 μd≥0.42を目安。清掃で数値が落ちない素材・仕上を選択。 – 衛生:厨房・医療は長尺立上げ150mm+シーム溶接。排水勾配1/100–1/50を実測で確保。 – 床暖:LVT/挽板は床暖対応品、収縮対策に周縁クリアランス8–10mm。タイルは断熱層+熱伝導計画で立上り時間短縮。

 

E. 音環境・下階対策 – 衝撃音:ΔLL/IICを目安。アンダーレイ3–6mmで対策、端部の気密が効く。オフィスはカーペットタイルで会話の残響も同時改善。

 

F. メンテナンス計画テンプレ – 日次:ドライモップ→必要部のみ湿拭き。 – 週次:中性洗剤洗浄、目地洗い。 – 月次/半期:床材別に洗浄/補修/再コート(ウレタン/オイル)。 – 事故対応:油・酸・溶剤の可否表を現場掲示。

 

G. 施工写真の“押さえ”リスト – 下地含水テスト/SL施工前後の水平器写真/見切り金物の連続ライン/役物(段鼻・巾木)の接写。

 

H. チェックリスト – [ ] 含水・平滑・段差の数値記録 – [ ] 接着剤とプライマーの適合 – [ ] 防滑・勾配・シーム処理の現地確認 – [ ] 伸縮目地・見切り位置の割付図

 

 

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